小児医療では、医院やクリニックなどの一般小児医療を一次とし、病状が重ければ地域小児医療センター、小児中核病院へと紹介され、休日や緊急時には初期小児救急が対応する体制を敷いている。
国民皆保険制度によって高度な小児専門医療を受けられるという点では、日本は先進国の中で最も充実した環境が整っている。

何らかの病気によって、入院生活を余儀なくされている子どもは多い。
医療者側は、入院している子どもたちに、検査や内服、注射などを行う必要がある。子ども達は、そんな辛い検査や苦い薬に、また自由が制限されることに我慢を強いられることがほとんどだ。
こうした中、看護師はチームの他の医療者とともに双方の目線を認識し、子どもたちの苦痛を少しでも軽減するためのケアと支援を提供することが求められる。
近年専門病院では、ホスピタルプレイススペシャリストなどの子ども療養支援士が、検査や治療をわかりやすく説明したり、ケアの最中に絵本などを用いて苦痛の緩和を行うなど、子どものための緩和ケアチームで活動することも増えている。
入院期は短縮傾向にあるものの、子どもの場合小児がんや心疾患などで数か月に及ぶ入院治療が必要なケースも多い。診断と治療は優先事項ではあるが、入院や病気による子どもの苦痛を軽減することも、看護師の大事な目標の一つだ。

また、退院後も医療が必要な子どもは存在する。そのような場合、自宅に訪問して医療を提供する小児在宅医療が重要な意味を持つ。
近年需要が高まっているため、小児在宅医療を提供する事業所も増加傾向にある。
>>小児在宅医療の詳細はこちらに:http://shoni-zaitakuiryou.com